離職を防ぐための改善策

人手不足の悩みを抱えている介護施設にとって、大きな悩みの種となっているのが離職率の高さです。それは現場で働くスタッフにとっても問題となっています。せっかく就職したのに職場が自分に合わない、または勤務環境が厳しすぎるためにすぐに離職してしまったのではキャリア形成をうまく行っていくことができないからです。

なお、平成30年10月から令和元年9月までの介護職の離職率は、15.4パーセントというデータがあります。これは、7~8人に1人ほどが就職して1年程度で離職してしまっていることになります。では、この介護職の離職の問題は、どうやって改善すればよいのでしょうか?介護職自らができる対策としては、やはり職場探しの段階で就業環境をよく確認することがもっとも重要なポイントとなるでしょう。収入面や休日など、条件にばかりとらわれすぎると失敗する可能性が高くなります。

介護職はスタッフ同士の協力や、サービス利用者とのコミュニケーションを密接に行いながら業務を行っていきます。そのため職場の雰囲気がよくない、あるいは本人に合わない場合には働くことが苦痛になってしまったり、業務そのものに支障をきたしてしまう恐れもあります。そもそも、勤務環境が良くないために人手不足に陥り、よい待遇で求人を出している施設も少なくありません。そうした施設に引っかからないことが早期離職を防ぐための鉄則です。

それから、働きながらスキルアップを目指せる環境を作ること。同じ仕事を毎日繰り返すだけではマンネリ化してしまい、シフトの厳しさに対する不満ばかりが高まってしまいます。新しいスキル、専門的な知識を学んでいく機会を常に用意するようにしましょう。働きながらモチベーションを維持できるかどうかも、長く働くうえで非常に重要なポイントとなってきます。